はじめに

「Reactの勉強を始めたけど、チュートリアルのコードが何をしているのか半分も読めない…」——これ、実はReactが難しいのではなく、土台のJavaScript(JS)が固まっていないことが原因のケースがほとんどです。

私自身、独学でReactに入ったとき、const { title } = props;items.map(...) のような書き方でいちいち手が止まり、「これはReactの文法? それともJS?」と混乱しました。あとから振り返ると、つまずいていたのはほぼ全部モダンなJavaScriptの文法だったんです。

そこでこの記事では、Reactに入る前に最低限おさえておきたいJavaScriptの基礎を9つ、「Reactではこう使う」という一言とセットで紹介します。これを先に押さえておくと、Reactのコードが驚くほどスラスラ読めるようになりますよ。一緒に見ていきましょう!

なぜReactの前にJavaScriptを固めるべきなの?

Reactは「JavaScriptのライブラリ」です。つまりReact独自に見える書き方の多くは、実はただのモダンなJS。土台のJSがあいまいなままReactを学ぶと、「Reactの概念」と「JSの文法」がごちゃ混ぜになって、自分がどこでつまずいているのかさえ分からなくなります。

逆に言えば、これから紹介する文法に見覚えがあるだけで、学習効率は大きく変わります。難しく考えず、「あ、これ知ってる」を増やしておくのが目的です。

① let / const ——「再代入しない変数」に慣れる

昔よく使われた var は、今ではほとんど使いません。現在は再代入する変数は let、再代入しない変数は const を使い、基本は const を優先します。

const name = "ゆうや";   // 再代入しない値
let count = 0;            // あとで変わる値
count = count + 1;        // OK

// name = "別の名前";    // const は再代入できないのでエラー

Reactではこう使う: コンポーネントやpropsの受け取りは基本 const です。状態(state)も「直接書き換えず、新しい値で更新する」考え方なので、const中心の世界観に慣れておくとスムーズです。

② アロー関数 ——短く書ける関数

従来の function をスッキリ書けるのがアロー関数です。

// 従来の書き方
function add(a, b) {
  return a + b;
}

// アロー関数
const add = (a, b) => a + b;

Reactではこう使う: ボタンのクリック処理など、コールバック関数はほぼアロー関数で書きます。onClick={() => setCount(count + 1)} のような形は毎日のように登場します。

③ テンプレートリテラル ——文字列に変数を埋め込む

バッククォート(`)で囲むと、${ } の中に変数や式をそのまま埋め込めます。+ でつなぐより断然読みやすいです。

const name = "ゆうや";

// 従来: "こんにちは、" + name + "さん"
const message = `こんにちは、${name}さん`;

Reactではこう使う: クラス名を動的に切り替えるときなどに便利です。className={`btn ${isActive ? "active" : ""}`} のように使います。

④ 分割代入(ぶんかつだいにゅう) ——必要な値だけ取り出す

オブジェクトや配列から、必要なプロパティだけを一気に取り出す書き方です。

const user = { name: "ゆうや", age: 30 };

// 従来: const name = user.name;
const { name, age } = user;   // name と age をまとめて取り出す

Reactではこう使う: propsの受け取りで多用します。function Profile({ name, age }) { ... }{ name, age } がまさに分割代入。const [count, setCount] = useState(0) も、配列の分割代入なんです。

⑤ スプレッド構文 ——配列やオブジェクトを展開する

... を使うと、配列やオブジェクトの中身を展開して、コピーや結合ができます。

const arr = [1, 2, 3];
const newArr = [...arr, 4];           // [1, 2, 3, 4]

const user = { name: "ゆうや" };
const newUser = { ...user, age: 30 }; // name と age を持つ新しいオブジェクト

Reactではこう使う: stateを更新するときの必須テクニックです。元の配列やオブジェクトを直接書き換えず、...でコピーしてから一部だけ変える、という形を徹底します。

⑥ map / filter ——配列を変換・絞り込みする

mapは「各要素を加工して新しい配列を作る」、filterは「条件に合う要素だけ残す」メソッドです。

const nums = [1, 2, 3, 4];

const doubled = nums.map((n) => n * 2);        // [2, 4, 6, 8]
const evens = nums.filter((n) => n % 2 === 0); // [2, 4]

Reactではこう使う: mapリスト表示の心臓部です。配列データを並べて表示するときは、ほぼ必ずmapで要素を生成します。これが分かるとReactのリスト描画が一気に理解できますよ。

⑦ 三項演算子と && ——条件で表示を出し分ける

三項演算子は 条件 ? Aの場合 : Bの場合&&は「左が真なら右を返す」短絡評価です。

const isLogin = true;

const text = isLogin ? "ログイン中" : "ゲスト"; // 三項演算子
const welcome = isLogin && "ようこそ!";        // true なら "ようこそ!"

Reactではこう使う: 「条件によって表示を変える」条件付きレンダリングの定番です。{isLogin ? <Logout /> : <Login />}{error && <p>エラーです</p>} のように書きます。

⑧ import / export ——ファイルを分割して使い回す

機能をファイルごとに分け、必要なところで読み込む仕組みです。

// utils.js
export const add = (a, b) =&gt; a + b;
export default function greet() { /* ... */ }

// main.js
import greet, { add } from &quot;./utils.js&quot;;

Reactではこう使う: コンポーネントは「1ファイル1部品」が基本です。export default function Button() {...} で書き出し、使う側で import Button from "./Button" で読み込みます。importの行が読めると、コードの全体像がつかめます。

⑨ 非同期処理(Promise / async・await) ——データ取得の基本

サーバーからデータを取ってくるような「時間のかかる処理」を扱う仕組みです。async/awaitを使うと、非同期処理を上から順に読める形で書けます。

async function getUser() {
  const res = await fetch(&quot;/api/user&quot;);
  const data = await res.json();
  return data;
}

Reactではこう使う: APIからデータを取得して画面に表示する、という定番処理で登場します。最初は「awaitを付けると結果を待ってくれる」くらいの理解でOK。深入りは後からで大丈夫です。

まとめ

Reactに入る前におさえておきたいJavaScriptの基礎9つを振り返ります👇

  • let / const:再代入しないconst中心の世界に慣れる
  • アロー関数:コールバックはほぼこれ
  • テンプレートリテラル${ }で変数を埋め込む
  • 分割代入:propsやuseStateで必須
  • スプレッド構文:stateの更新の要
  • map / filter:リスト表示の心臓部
  • 三項演算子・&&:条件付きレンダリング
  • import / export:コンポーネント分割の基本
  • 非同期処理:データ取得で登場

これらは「Reactの文法」ではなく「モダンなJavaScript」です。だからこそ、先に手を動かして慣れておくと、Reactの学習がぐっとラクになります。逆に、Reactのコードを読んでいて「これ何だっけ?」となったら、この9つに立ち返ってみてください。きっとどれかに当てはまるはずです。

私もまだまだ学習中の身ですが、この土台を固めてからは、チュートリアルの読みやすさが本当に変わりました。あなたのReact学習がスムーズになれば嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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